木洩日和

実験台

ODはやめとけ

 類は友を呼ぶのか知らないけどなんかTLのOD*1率が高いのでODした時*2の事を振り返る記事を書きますよ。
 ODする(した)原因は人それぞれなので省略しますが、ODすると決めた(?)時点で既に精神はズタボロのそれを凌駕してるのでそうなる前にこれ読んでることをおすすめします。個人差はあります。

 とりあえずODすると【医療費】と医者から処方されてたクスリの場合は【処方中止】、そして【後遺症】の問題があげられます。一つ一つにフォーカスしながらODを振り返っていきましょう。

 少々刺激が強い文章なので苦手な方は読まないことをおすすめします。
 命に関わることなので。

緊急搬送時にかかる【医療費】の例

 薬物*3(ODする人間の場合は精神系の物が多い)は基本的に大量に飲めば飲むだけ体に負担をかけ、ダメージを与えるものです。

 詳しい説明は省くことにするんだけど、薬物が効果を発揮する過程で「血中濃度*4」と言うのが重要になります。
 簡単に言えばこの薬物はこれだけの時間で体内に行き渡り、効果を発揮する。と言うもの。
 普通の薬物が100%になるのに3時間かかるとすれば、それを10錠飲んでしまえば早い段階で通常摂取量の100%近くまで到達、その後各薬物が更に血中濃度上昇していくので10錠飲めば最終的には1000%分が体内を巡るということに。
 精神系の薬物はだいたい同じような薬理で細かい作用が違うだけ*5の場合が多い。
 勉強で例えて言えば「ふたりとも文系なんだけどAくんは古文に強い(地理も出来る)とかBくんは地理に強い(古文も出来る)」とか、そういう感じ。
 大体が傾眠(眠くなる)だったりそう言う効果を持つので、そんなもの大量に飲んだらまず意識を失うのも時間の問題である。
 意識を失うのも急にではなく、血中濃度があがるにつれ徐々にフェードアウトしていく方が正しいのかもしれない(どっちにせよ記憶はほとんど無くなるのだが)。

 というわけでだ、ODをする。
 その時点で正常な精神では無いので(私の場合はハイになって写真撮ってたりしたり)、そう言う時点でまわりの人間は対象を強制的に縛り上げる事を推奨する。

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 時刻は大体1330頃だった。
 この写真とそれ以外を含めて100錠近い薬物*6を一気に飲みながら涙を流し、それでも止まらない手と喉をどうにかすることも出来ずただただ、飲み終わるのを待つ。
 そこから救急搬送されるまでのことはほとんど覚えていないのだが、気がつけば病院のベッドで点滴を打たれていた。

 説明を受けるとどうやらHCU*7にいるらしい。時刻は大体朝8時頃だろうか、「朝食は食べますか?」との事なので一応朝食を食べる。思ってた病院食ってほど食べにくいわけではなく、食事を終えることが出来た。

 受けた処置は胃洗浄。あとはバイタルチェックをずっと受けてたみたいだ。
 特に命に別状はないとのことなので退院手続きを行う。

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 そして、この明細である。
 医療点数は1点=10円なので基本的には点数に1桁追加すればわかりやすい。ちなみに国民健康保険の3割負担だと自己負担額は(微妙に変わるらしいが)1点=3円になる。
 医療費総額、1泊の入院で30万弱。自己負担3割でも10万弱になるので【医療費】的な観点で行くとODはとてもやめたほうがいい。

 退院したそのままの足で通ってた心療内科に報告に向かう。
 そこでるなちに告げられた衝撃の内容とは―――

【処方中止】とそれに伴う【後遺症】

 実際処方中止されたのは2回目の時*8だったのを書いてる途中で思い出したけど割りと深刻な内容なのでそのまま書く。

 医師には「これ以上ODされると色々と危険なので薬の処方をやめます」とのこと。そりゃそうだ、そう構えていた。
 当時は就寝前だけで7錠ほど、1日合計で12錠は飲んでいたのでそれがすべて処方中止となった。

 さて、ここで精神系薬物を語る上でとても重要な離脱について説明しよう。
 所謂”ヤク中”の方を想像して欲しい。クスリが切れるとクスリが欲しくてたまらなくなる、あのクソコラでも有名な状態。
 精神系の薬物もだいたい同じようなことになる。ずっと飲んでると身体がその状態で慣れてしまうため、通常服用は急には中止せずに徐々に漸減して身体をなれさせていく必要がある。
 それをせずに急に処方中止する(或いは自分の甘い考えで服薬をやめる)とどうなるか?

 「離脱症候群」は精神系の薬物ではベンゾジアゼピン*9がよく出るとのことで。
 具体的な内容については吐き気、目眩、立ちくらみ、食欲不振などその他もろもろの状態異常が毎日ランダムでかかると思ってもらえれば。
 そう言う状態が一ヶ月程毎日続いた。まともに食事も取れず(匂いで吐き気を誘発する)歩こうにも目眩がして歩くこともままならない。そんな地獄のような日々。
 マジでこういうことは言いたくはないけど「こんな目に会うくらいならあのまま死ねたほうが楽だった」と思うくらいの恐ろしさを味わった。

 更に元々病気を持ってたわけで、それを抑えるための処方だったのにそれが貰えないのは追い打ちをかけるようなもんであった。考える余裕が無いくらい離脱がきつかったのが幸いだったのかもしれない。

オーバードーズは"癖"になりやすい

 クズみたいな話だけど私は3回OD*10経験があり、まわりの人間を見てても明らかに一度経験すると”OD癖”が付きやすいようだ。

 3回目の搬送の際、偶然帰ってきた母親に「救急車返してもらえばいいよ、行かなくていい」と逆ギレされた時はもはや何も言えなかったが、まぁそう言うことはどうでもいいですね。

 6錠だけ、とかそう言うだけでも1回量、1日量を超えてりゃそれは過剰服薬。
 身体に負担をかけたりまわりの人に心配や迷惑をかけるわけです(お前が言うな)。

 あとODじゃ死ねないからね。

まとめ

  1. ODはクソ金かかる、やめとけ。
  2. 離脱はクソつらい、やめとけ。
  3. 癖になって何回もしでかすぞ、やめとけ。
  4. そもそも死ねないから、やめとけ。

  エチゾラム飲んだあとのふらふら頭脳で書いたから色々変な所あるけどゆるして。

*1:オーバードーズ、過剰服薬の事を指す

*2:この記事を書いてる大体2年前の2014/11/14

*3:「ヒトや動物に投与したときに、何らかの生理的な作用を及ぼすもの。疾病の治療、予防、診断といった医療の用途に使用されるものは、医薬品といい、薬物というときはそれ以外の用途に使用するものを指すこともある。」とのことなので本記事では薬物と称す。

*4:薬学で言う半減期のそれ、だんだん上昇していき血中濃度が最高になる(Cmax)までの時間を最高血中濃度到達時間(Tmax)と言い、これに到達する頃合いが効能が最大に発揮されてるとされる。ここからその薬物の血中濃度が半分になる時間を血中濃度半減期(T1/2)と言い、だいたいこのくらいで薬物の効果が"切れる"と言われる。ちなみに血中濃度半減期の4~5倍が経過すると完全に薬物がなくなるとされるよ

*5:まぁそもそも同じような薬理で別の使い方される薬はわりと多いゾ、有名所はジフェンヒドラミン塩酸塩とかね。

*6:詳しい中身は忘れたけどソラナックスブロチゾラム、何故か手元にあった胃薬等

*7:High Care Unit(準集中治療室)、ICU(集中治療室)の一歩手前。

*8:12日後の2014/11/26の出来事である

*9:私が服用していた中ではアルプラゾラムブロチゾラム等が該当

*10:3回目は精神がズタボロだった時に信頼した人間からズタボロにされた時。